和名 : ムクロジ
別名 : ムクロジュ
学名 : Sapindus mukorossi
英名 : Soapberry 、Chinese Soapberry 、
Soap nut tree
科名 : ムクロジ科
分布 : 本州(新潟・茨城以南)〜九州、
朝鮮南部、台湾、中国、インド、ネパール


 ムクロジ(無患子)は、日本や中国などの暖地で見られる、落葉高木。昔から、寺社の境内や、民家などでも、よく栽培されて来た有用木の一つ。

 中国では、本種の事を「無患子」、「木患子」、「苦患樹」、「油患子」等と書きます。その昔、中国の「本草綱目」に記された「木患子」を、日本の本草学者が間違って、「モクゲンジ」に充ててしまった事が知られています。

 果実は、半透明の「黄褐色」の果皮に包まれていて、中には、黒くて堅い種子が含まれています。果皮には、「サポニン」が含まれ、古くから汚れを落とす「洗剤」として利用されて来ました。

 此の堅い種子は、「数珠」に利用される他、「羽根つきの玉」になる事でも有名ですね。「羽子板」や「羽根つき」には、古くから「厄払い」や、「厄除け」の意味があります。

 「子が患わ無いよう」、すくすくと元気に育ちますように...との想いが込められているんですよ。(^_^=


平成15年1月22日・平成21年6月16日  小石川植物園、木場公園
深大寺、他
撮影者:梅本浩史

学名の属名にあたる 「Sapindus」とは、ラテン語で 「インド産の石鹸」を意味する通り、洗浄効果や抗菌作用がある。

日本では、果実の中にある、黒く丸い「種子」を、「羽子板」で用いる 「羽根つきの玉」の部分に利用する。

台湾では、此の果実を「黄目子」と呼び、ムクロジ自体を「黄目樹」と書く。なかなかユニークな捉え方である。



果実は、半透明な果皮に被われている。揺すると、種子が中で、コロコロ...と転がる。此の果皮には、「サポニン」が含まれる為、

水に浸けて手で擦ると、「石鹸」の様に、見事に泡立つ。此の「泡」は、とてもきめ細やかで、干し葡萄に似た香りが漂う。

漢方では、果皮を乾燥させたものを「延命皮」と呼び、天然洗浄剤として用いる。但し、「食用」では無いので、十分に注意する。


梅雨時期に、黄緑色の小さな花が、円錐状に集まって咲く。とても控え目なので、折角咲いていても、見過ごしてしまいそう。


果皮の中には、真っ黒い種子が一個あり、種子の下部には毛が生えている。種子をよく磨くと黒光りして、渋い魅力を放つ。

粒をそろえて、穴を開け、ゴム紐を通すと、お洒落な「数珠」の出来あがり。とても素敵ですよ。(^-^=



葉っぱは、かなり大型の「偶数羽状複葉」。中には、奇数羽状複葉も見られる。秋の紅葉を迎えると、明るい黄色に黄葉する。


若い木肌は、とても滑らかで、縦に細く薄い「筋模様」が見られる。成長と共に、表面が「短冊状」に剥がれるが、「個体差」も多い

ムクロジの「葉柄痕」は、とてもユニークな形をしている。亦、春に芽吹いた「新芽」は、黄色くて、皮をむいたバナナみたい。

  緑の絵画館 : 私の植物図鑑 「ムクロジ」