和名 : ニワウルシ (庭漆)
別名 : シンジュ (神樹) 、 中国名 : 臭椿
学名 : Ailanthus altissima
英名 : Tree of heaven
科名 : ニガキ科
原産地 : 中国北中部


 ニワウルシは、北海道〜沖縄方面まで、広く見られる中国原産の落葉高木です。庭公園や街路樹としても、植栽されます。

 大木では、壮大な逆箒状の樹形を展開し、成長がとても早い樹種です。日本には、明治初期に渡来していますが、元々は、「養蚕」上の飼料として導入されたものと云われます。

 今日では、養蚕業も衰退してしまい、其の需要もなくなりました。しかし、成長が旺盛で、何処にでも繁殖するニワウルシは、まだ拡大分布を続けています。

 其の為、自然豊かな山野に侵出すると、地域の在来植生を脅かす事から、群馬県などでは「危険外来種」に指定しています。


 第二次大戦下の1945年8月6日、広島に投下された原子爆弾は、非武装の人命を無数に奪い、後の子孫に迄、其の障害を受け継がせました。筆者の身内も、其の際に被爆しています。

 其の広島の焼け野原で、最初に芽吹いた樹木が、アオギリ、キョウチクトウ、イチョウ、ニワウルシであったと云われます。

 
平成19年6月6日〜8月10日  札幌市、高知市、
猿江恩賜公園、港区麻布、東大駒場、他
撮影者:梅本浩史

ニワウルシ

ニワウルシ(シンジュ)

果実は、最初は黄緑色だが、次第に赤く変化してゆく。乾燥して褐色になると、「翼の付いた種子」が風散布される。

シンジュの大木 都会の隙間で、実生から育ったニワウルシ

先駆樹種として、実生で育った個体が、空き地や河川敷等で、よく見られる。幼い時期の葉は、特に巨大で、臭いも強い。

中国では、「臭椿」や「樗」と呼ばれ、18世紀には、欧州や米国でも導入。アレロパシー能を持ち、他の植物の生育を阻害する。

ニワウルシの樹皮 ニワウルシの幼木

樹皮の表面は、成長してもコルク層が、ぶ厚く隆起する事は無い。縦方向に、浅く波打ったような美しい模様が入る。

ニワウルシ(花) ニワウルシ(実)

花は、雌雄異株。意外と、見る機会は少ない。果実は、熟す過程で、真っ赤に発色する時期がある。

ニワウルシ・葉 ニワウルシ・花外蜜腺

ニワウルシの葉は、揉むと独特な「臭気」がある。長く大きな「奇数羽状複葉」で、小葉の基部には、「花外蜜腺」がある。
  緑の絵画館 : 私の植物図鑑 「ニワウルシ」(シンジュ)